「深く曲げると股関節がつまる感じがする」
「歩き始めに股関節が痛い」
「長い距離を歩くと、足の付け根が痛くなってくる」
このような股関節の痛みでお悩みではありませんか?
股関節痛は、高齢者だけの問題と思われがちですが、実際には姿勢の崩れや筋肉の使い方の癖などが原因となり、40代・50代の方からも多くご相談をいただく症状です。
今回は、股関節が痛くなる原因や注意すべき症状、そして自宅でできる股関節セルフケア・ストレッチまでを、整体院の視点から分かりやすく解説していきます。
はじめに|股関節痛は放置しないで!
股関節の痛みで来院される方の多くが、次のような症状を訴えられます。
「立ち上がるたびに股関節がズキッと痛む」
「歩いているうちにだんだん痛みが強くなってくる」
「靴下を履く時や車の乗り降りのたびに痛む」
これらは、股関節痛の初期症状として非常に多く見られるサインです。
初期段階では痛みを強く感じにくい分、「少し休めば大丈夫」「年のせいだろうな…」と我慢してしまう方も少なくありません。
しかし、股関節は体重を支えるとても重要な関節です。
日常的に出る痛みを放置したまま生活を続けると、徐々に関節への負担が蓄積し、股関節が硬くなってしまったり、慢性的な痛みにつながる可能性があります。
場合によっては、整形外科で変形性股関節症と診断され、人工関節の手術を勧められるケースもあります。
ですが、すべての股関節痛が手術になるわけではありません。
股関節の筋肉の硬さや筋力低下、姿勢や生活習慣が原因の場合、適切にケアをすれば改善が期待できるケースも多いのです。
股関節痛とは?|股関節の役割と痛みが出る仕組み
股関節は、骨盤と太ももの骨(大腿骨)をつなぐ、身体の中でも特に大きな関節です。
構造としては「球関節」と呼ばれ、丸い骨頭が受け皿のような骨盤にはまり込む形をしています。
この構造により、股関節は
- 歩く
- 立つ・座る
- しゃがむ
- 脚を開く・ひねる
といった日常動作をスムーズに行うことができます。
しかしその反面、姿勢の崩れや筋肉のアンバランスが生じると、関節の動きが悪くなり、骨・軟骨・筋肉に過度な負担がかかります。
その結果、
- 股関節がつまる感じ
- 動かすと痛い
- ゴリゴリ音がする
- 歩くと股関節が痛い
といった症状が現れます。
特に注意が必要なのが変形性股関節症です。
これは関節の軟骨がすり減り、骨が変形することで痛みが出る疾患で、進行すると安静時にも痛みが出ることがあります。
早期に適切なケアをすることが、悪化を防ぐ大切なポイントです。
こんな股関節の症状がある方は要注意
⚫︎ 股関節がスムーズに動かせない
あぐらがかけない、脚を開きにくい、ひねると引っかかる感じがある場合は、股関節の可動域が狭くなっている可能性があります。
⚫︎ 足の付け根が痛い
立ち上がりや歩き出しで痛む場合、股関節周囲の筋肉の硬さや関節のズレが原因となっていることがあります。
⚫︎ 左右で脚の使い方に違和感がある
骨盤の傾きや股関節の動きに左右差があると、片側の股関節に負担が集中しやすくなります。
股関節痛を悪化させる生活習慣
① 椅子に浅く座る
骨盤が後ろに倒れ、股関節が圧迫された状態が続くため、関節の動きが悪くなります。
② 脚を組む・片脚重心
股関節への負担が左右どちらかに偏り、痛みの原因になります。
③ 股関節周囲の筋力低下
中殿筋・小殿筋・腸腰筋が弱くなると、股関節が不安定になりやすくなります。
今日からできる股関節セルフケア・ストレッチ
① 腸腰筋ストレッチ

・片脚を後ろに伸ばし、反対側の脚を立てる
・身体を起こし、股関節の前側が伸びるのを感じながら30秒キープ
・腰を反らしすぎないよう注意
② お尻のストレッチ(中殿筋)

・脚を4の字に組み、背筋を伸ばしたまま前に倒れる
・お尻の横が伸びる感覚を意識して30秒キープ
まとめ|股関節の痛みは早めの対策が重要です
股関節痛は、単なる加齢だけが原因ではなく、姿勢・生活習慣・筋肉の使い方が大きく関係しています。
「まだ我慢できる」「そのうち良くなる」と放置すると、症状が慢性化し、改善までに時間がかかることも少なくありません。
当院では、股関節の痛みだけでなく、骨盤や姿勢、歩き方まで含めて全身を評価し、原因に合わせた施術とセルフケアをご提案しています。
股関節の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。








